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1. 直帰率・離脱率・回遊率とは?

Webマーケティングにおいて、直帰率、離脱率、回遊率は重要な指標です。これらの指標を理解することは、Webサイトのパフォーマンスを最適化し、ユーザーの行動を把握するために不可欠です。

まず、直帰率とは、サイトに訪れたユーザーが最初にアクセスしたページだけを見て、他のページに遷移せずにサイトを離れる割合を指します。簡単に言うと、ユーザーが1ページだけを閲覧して離脱した場合の割合です。高い直帰率は、ユーザーがコンテンツに興味を持っていない可能性を示唆していますが、逆に必要な情報が一ページに含まれているため、そこで満足して離脱するケースも考えられます。

次に、離脱率について説明します。離脱率とは、ユーザーが最後に閲覧したページの割合を指します。これは、そのページがユーザーにとっての最終見解であることを意味します。高い離脱率は、そのページがユーザーの求める情報を完結させるための適切なページであることを示す一方で、改善の余地があるとも考えられます。なぜなら、他の関連コンテンツへの誘導が不足しているかもしれないからです。

最後に、回遊率について解説します。回遊率は、ユーザーが訪問中にどれだけ多くのページを閲覧したかを示す指標です。具体的には、1セッションあたりの平均ページビュー数を算出します。回遊率が高いと、ユーザーがサイト内のコンテンツに興味を持ち、多くのページを閲覧していることを示しますが、これも一概には良いとは限りません。適切な情報が見つからずに多くのページを閲覧している可能性もあるからです。

これら3つの指標は、Webサイトのパフォーマンスを総合的に評価し、改善するための重要な要素です。単一の指標だけで判断せず、それぞれの指標を組み合わせてサイトの問題点や強みを把握することが求められます。そして、ユーザーインタビューやフィードバックを通じて、ユーザーが何を求めているのかを深く理解することも非常に重要です。

2. 各指標の計算方法と具体例

今回は、直帰率・離脱率・回遊率のそれぞれの計算方法と具体例について解説します。まずは直帰率から見ていきましょう。直帰率とは、初めにアクセスしたページでそのまま離脱してしまったセッションの割合を示す指標です。具体的には「直帰セッション数 ÷ 全セッション数」で計算され、通常はパーセンテージで表現されます。例えば、1日に5つのセッションがあり、そのうち2つのセッションでページを訪問した後に離脱した場合、直帰率は「40%」(2 ÷ 5 = 0.4)となります。

次に、離脱率について説明します。離脱率とは、特定のページに対して、そのページが最後に閲覧されたセッションの割合を示す指標です。計算式は「離脱セッション数 ÷ 全ページビュー数」であり、これも一般的にはパーセンテージで表現されます。例えば、1日のページビュー数が5回あり、そのうち3回が該当ページを閲覧して離脱した場合、そのページの離脱率は「60%」(3 ÷ 5 = 0.6)になります。

最後に、回遊率です。回遊率は、ユーザーが1回のサイト訪問でどれだけのページを閲覧したかを示す指標で、「ページビュー数 ÷ セッション数」で計算されます。これもページパーセッションとも呼ばれることがあります。例えば、1日に50のセッションがあり、ページビュー数が100回だった場合、回遊率は「2」(100 ÷ 50)となります。

これらの指標は、単に数値だけを見るのではなく、サイトの目的やユーザーの行動を理解した上で解析することが重要です。例えば、直帰率が高い場合は、訪問者が求める情報を迅速に提供できているかもしれませんし、逆に必要な情報にたどり着けていない可能性もあります。同様に、回遊率が高いからといって必ずしも良いとは限りません。それがユーザーの期待する行動か、サイト設計の問題で回遊を強制されているのかを見極める必要があります。

3. 直帰率・離脱率・回遊率の目安

Webマーケティングにおいて、直帰率、離脱率、そして回遊率は重要な指標です。
それぞれの平均値や目安を知ることは、効果的なサイト運営に欠かせません。
まず直帰率についてですが、これの平均値は業界やページの種類により大きく異なります。
たとえば、ニュースサイトやブログの直帰率は比較的低めですが、シングルページのランディングページなどは高めになる傾向があります。
具体的には、直帰率が40%〜60%前後であれば一般的には許容範囲とされています。
次に離脱率についてですが、これは平均値を簡単には求められません。
そのため、直帰率や回遊率など他の指標と組み合わせて総合的に判断することが求められます。
直帰率と離脱率の違いを理解した上で、ページごとのユーザー行動を分析することが大切です。
回遊率はユーザーのエンゲージメントの高さを示す指標であり、これが高いとユーザーが多くのページを閲覧していることがわかります。
しかし、ユーザーの目的によって回遊率は異なります。
ユーザーが情報を探している場合には回遊率が高まりやすく、一方で特定の情報をすぐに見つけたい場合には逆に低くなることも考えられます。
総合的に見ると、これらの指標を理解し、適切に活用するためには、目的に応じた目標設定とその達成度を評価することが必要です。
ユーザーの行動を詳細に分析し、改善策を講じることで、Webサイトの効果を最大化する道を探りましょう。

4. Googleアナリティクスでの確認方法

Googleアナリティクスを利用して、直帰率、離脱率、回遊率といった重要な指標を確認する方法について説明します。まず、左側のメニューから「オーディエンス」を選択します。そこで表示される「概要」では、サイト全体のユーザーサマリーを見ることができます。目的の「直帰率」がここに表示されています。例えば、下記の例では直帰率が「81.9%」となっています。

次に、「行動」メニューをクリックし、「サイトコンテンツ」を選びます。プルダウンメニューから「すべてのページ」を選択することで、ページごとの直帰率を確認できます。さらに左側の「集客」セクションから「すべてのトラフィック」を選び、「参照元/メディア」をクリックすると、チャネル別の直帰率もチェック可能です。

続いて、離脱率を確認する手順です。同じく「行動」メニューから「概要」を選択します。このページには、サイト全体のユーザーサマリーが含まれており、目的の「離脱率」も表示されます。例えば、離脱率が「77.53%」と表示されていることが確認できます。

ページ別の離脱率を確認する方法も直帰率と同様で、「行動」メニュー内の「サイトコンテンツ」を選び、プルダウンメニューから「すべてのページ」を選択します。これにより、ページごとの離脱率も確認できます。ただし、チャネル別の離脱率は確認できない点に注意してください。

最後に、回遊率を確認する方法についてです。回遊率はGoogleアナリティクスでは「ページ/セッション」として表示されます。調べ方も他の指標と似ています。「オーディエンス」メニューの「概要」をクリックすると、サイト全体のユーザーサマリーの中に「ページ/セッション」が表示されます。設定期間内の回遊率がここで確認可能です。

また、チャネルグループ別のページ/セッションを確認するには、「集客」メニューの「すべてのトラフィック」を選び、プルダウンメニューから「参照元/メディア」を選択します。ページ別の回遊率を確認するには、「行動」メニューの「サイトコンテンツ」から「ランディングページ」を選びます。ランディングページは「最初にアクセスしたページ」を示します。詳細な回遊率も確認することができるので、さらに深掘りした分析が可能です。

5. データを活用したサイト改善

ウェブマーケティングにおいて、サイトの改善は単体の指標だけで判断せず、複数の指標を組み合わせて行うことが重要です。
直帰率、離脱率、回遊率といった指標は、それぞれが異なるユーザー行動を示すため、相互に補完し合いながら分析すると効果的です。
まず、直帰率とは訪問者が最初にアクセスしたページのみを見て離脱した割合を指し、離脱率はそのページが最後の閲覧ページになった割合を意味します。
そして、回遊率はユーザーがサイト内でどれだけ多くのページを閲覧したかを示します。
これらのデータを見る際、コンテンツの目的を理解し、ユーザーのニーズに応じた改善策を考えることが欠かせません。
データの数値だけを見て一喜一憂するのではなく、例えばヘルプページの直帰率が高い場合、迅速に問題を解決できる優れた情報が提供されている可能性もあります。
次に、ユーザーインタビューを通じて直接フィードバックを得ることも有効です。
直帰率や離脱率が高いページについては、ユーザーに実際にどのような印象を抱いたのか、どの部分が使いづらかったのかを聞くことで具体的な改善点が浮かび上がります。
最後に、これらのデータを総合的に活用して、ユーザーエクスペリエンスを向上させる施策を実行することが求められます。
例えば、ページ速度の向上、ナビゲーションの簡素化、コンテンツの充実などです。
これにより、ユーザーの満足度を高め、最終的にはサイトのコンバージョン率の向上へとつなげることが期待されます。

まとめ

Webマーケティングにおいて、「直帰率」「離脱率」「回遊率」は非常に重要な指標です。
これらの指標を正しく理解し、効果的に活用することで、ウェブサイトのパフォーマンスを大幅に向上させることができます。
まず、それぞれの指標の意味を確認しましょう。
「直帰率」は、訪問者が最初にアクセスしたページだけを見てサイトを離れた割合を示します。
一方、「離脱率」は、特定のページで閲覧を終えた割合を指し、「回遊率」は、ユーザーが1回の訪問で何ページを見たかを示す指標です。
これらのデータは、Googleアナリティクスを使用して確認できます。
データの取得方法を把握することで、正確な情報収集が可能となり、効果的な戦略立案ができるようになります。
また、これらの指標を分析する際には、他のデータも組み合わせて総合的に見ることが重要です。
たとえば、直帰率が高いページが必ずしも問題ではなく、ユーザーの目的が達成されている場合もあります。
例えば、問い合わせページや情報提供ページなど、訪問者がすぐに必要な情報を得られる場合、直帰率が高くても問題ありません。
さらに、各指標の改善にはユーザビリティの向上が欠かせません。
ページの読み込み速度を速くし、ナビゲーションを分かりやすくすることで、ユーザーの満足度を高めることができます。
最後に、ユーザーの声を直接聞くことも大切です。
ユーザーインタビューを通じて、実際の利用状況や問題点を把握し、具体的な改善策を見つけ出すことができます。
これにより、数値だけでは見えてこないインサイトを得ることができ、よりユーザーに寄り添ったサイト運営が可能となります。
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